手紙
昔はよく手紙を書いた。
最近は携帯電話やメールの普及で、近況報告や用事は簡単にすませてしまう。
まだ、携帯電話やメールがなかった頃は殆どが手紙で、緊急なものは固定電話を利用した。
友人たちとのコミュニケーションツールのは、文通や回覧ノートなどだった。
久しぶりに届いた手紙の差出人は、私が中学生のときにボランティア団体の事務局宛に送った手紙に、返事をくれた『事務局の偉い人』だ。
その『事務局の偉い人』とは、それから実に30年以上手紙のやり取りが続いている。
何事にも献身的に取り組まれ、活動や行いが新聞などにも取り上げられ、それらを見る度に頭が下がり、私にとっては雲上の人。
しばらく都会を退いていたが、縁あって東京スカイツリーが間近に見られる都心へ再び戻られたとのこと。
30年来、ことあるごとに手紙を送り続けてくれた『事務局の偉い人』と、直接お会いしたのは2回のみだが、このレトロなやり取りは世間を知らず右往左往する私を、いつも見守り続けてくれた気がする。