あめつちのはじめ
先週の土曜日に、鎌倉にある西御門サローネで『やまとかたり あめつちのはじめ』という古事記・神代篇冒頭の朗読を聴きに行って来た・・・日本の言葉の力・美しさ・命のつながりを朗詠する大小田さくら子氏、自然と折り合う人々の原点にある感覚を表現するネイティブフルートを吹く真砂秀朗氏、多芸多才で天然空洞木楽器ディジュリドゥを吹くKNOB氏の3人が創造した世界は、天空を漂っているような浮遊感と生命を吹き込む風があった。
初めて行った鎌倉の西御門サローネは、閑静な住宅街に大正15年に建てられていて昭和11年迄作家/里見弴邸であったとのこと。平成6年より市の重要景観建造物(第8号)に指定されている。現在は所有者より借り受けたstudio accaが、集い・学び・語らいの場として提供。通りから西御門サローネ迄歩く間に、時間迄遡ってしまうような建物だ。
私自身、朗詠を聴く機会は今回が初めて。時空を超えた「かたり」は、ストレートに意味を理解することはできなかったが、生命そのものに語りかけられているかのような、神聖な雰囲気は感じることができた。その語りを更に雰囲気あるものに仕上げていたのが、初めて耳にした楽器の音色だった。耳で聴く音楽というよりは、生命で聴く音楽という感じ。
とても余韻のある一日だった。