ランドセル
いつの頃からか小学生が背中に背負っているランドセルは、とてもカラフルなものになった。
私は子供の頃ピンクが大好きで、絶対ピンクのランドセルが欲しいと駄々をこね、母を困らせた。当時はまだ女の子は赤、男の子は黒、私学へ通っている子は茶・・・というのが当たり前だった。
今では、ピンクの中でも様々なバリエーションがあり『ローズ』や『ピーチ』、『サーモン』といった微妙に違った色も展開されている。
質も実に様々で超高級タイプのイタリア皮職人が作ったランドセルや、一流ブランドとのコラボで作られているものまである。
小学生が背負う日本特有のランドセルは、もともと軍用で学用品を入れて背負うところからスタートしているようだ。
男の子のランドセルは日々持ち主との格闘や叩き付けに耐え、高学年になる頃には原型を成さないくらいになっているが、私はとても大事に扱った。ランドセルの負担を少なくするために、机に置いた状態のまま両腕を通してから背負ったり、表面に傷がつかないようにとふたカバー側を下にして置かない。
今でこそ6年生まで背負う子はいないようだが、私は両手が自由になるランドセルが好きで、しっかり6年間背負い続けた。